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付加価値とは「お客様が喜んでお金を払っていただける満足度」

前々回は、8月9日に厚生労働省から発表されました最低賃金改定額を受け、準備すべき3つのことを挙げました。
前回はこの3つのうち、1つめとして生産性UPについてお話ししました。
今回は2つめの、付加価値UPについてお話しいたします。

まず、付加価値ってなんでしょう?

1.生産過程で新たに付け加えられた価値。一定期間の総生産額から原材料費・燃料費などと減価償却費を差し引いたもので、人件費・利子・利潤の合計になる。
2.ある商品やサービスなどに付け加えられた、他にはない独自の価値。
~小学館 デジタル大辞泉より~

言葉で聞くと、とても難しいですね。
簡単に言いますと、例えば、豚肉を100円で買ってきました。
その豚肉をミートハンマーで叩いて、塩・コショーをして、打ち粉をして玉子をくぐらせパン粉を付けて、油で揚げてトンカツにして300円で売りました。
この一連の流れで2つのことが考えられます。

①.買ってきた豚肉を加工してトンカツにした
②.100円で買ったものが300円になった(売れた)

「物」としての価値と、「金額」としての価値が上がることを付加価値と言います。

前回、最低賃金が上がることで、人件費がアップすると言いました。
今後、人件費が下がることはありません。逆にどんどん上がっていきます。
それに合わせて、売上が上がればいいんでしょうが、そうはなかなかいきません。では、原材料費はどうでしょうか?原材料費を作る企業の人件費も上がりますから難しいでしょう。
ですので、今のままでは、人件費が上がった分の利益が減ってしまいます。
じゃあ、この分をどこで稼ぐかとなると、付加価値を上げていくしかないんです。

では、どのようにして付加価値を上げていけば良いんでしょうか?

先ほど言いましたように、付加価値は「物」の価値と「金額」の価値からなりますので、両方を同時に改善していく必要があります。どちらかだけだと、アンバランスな商品になってしまいます。
「物」の価値を上げるためには、質の向上が不可欠です。製造業であれば、精度を上げる、サービス業であれば、接客の質を上げる、というように、自社しかできない(独自性)または、自社が業界No.1というレベルにすることが大事です。そのためには、弱いところを伸ばして平均点を取るより、強いところが尖るくらい強いところを伸ばすことが良いのではと思います。
以前に武井壮さんが興味深いことを言われていました。

「アスリートは、その競技を極めていくと、そこだけが線のように高く高く尖る。他の競技は尖りが分からないくらいできない人が多い。でも、その競技だけが尖っていくと、その人にとって大きな付加価値になり、誰も追いつけない。」

これ、ビジネスでも同じですね。他社が追いつけないくらい、ある部分だけでも尖れば、業界No.1になれます。
「金額」の付加価値は、自社努力でできることを突き詰めていくしかありません。今の作り方、今のサービス内容を良い意味で疑って、常に他にいい方法はないかということを全員で考え、知恵を出しましょう。
これに伴い、大事なことは、コストをオープンにすることです。原材料や製造に関わる消耗品などの費用を知らない現場担当者が意外に多いです。費用を知らないと、平気で無駄遣いしますし、雑に扱ったり粗末にします。
これでは、お金をゴミ箱に捨てているのと同じです。現場の方にコストを知ってもらっただけで利益率が改善された例もあります。
自分の買い物をするときに、値札を見ずに買い物する人はいないでしょう?
これと同じで、会社で取り扱うすべてのものの費用(金額)を全員に知ってもらいましょう。
そして、経営者と経営幹部の方々は誰よりも会社の数字に精通してください。

付加価値は、別の言い方をすれば、「お客様が喜んでお金を払っていただける満足度」と言えます。
お客様が満足し、喜んでお金を払っていただける、そんな付加価値を作りましょう。

 

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