自分のことが好きですか?
AIG全英女子オープンで優勝した渋野日向子選手が昨日、日本に戻ってきました。
たくさんの人が到着ロビーで待ち構えており、渋野選手は笑顔で声援に応えていました。
その後、空港と日本記者クラブで行った会見には多くの記者が詰めかけ、スマイルシンデレラの素顔を探ろうと、いろいろな質問をしていました。
このような会見では、ゴルフを知らない記者からも質問を受けます。しかも、その内容は「えっ!そんなこと聞く?」みたいなこともあったりします。そんな質問に対し、ムッとする選手もいるのですが、渋野選手は終始笑顔でどの質問にも丁寧に答えていました。
会見の中で、私は3つのことに注目しました。
1つめは、ゴルフよりソフトボールが好きと言ったこと。
中学までソフトボールとゴルフ両方をしていて、中学2年生のときに先生の勧めでゴルフに絞ったとのことですが、今でもかなり好きのようです。もちろん、ゴルフも好きなのでしょうが、好きなことを楽しんで続けることはとても難しいです。嫌いになるという選手もたくさんいます。ゴルフを楽しく続けるために、ソフトボールが渋野選手の心の拠り所になっているんでしょうね。
上野選手からメッセージをもらったと言った渋野選手の顔は、完全にファンの顔でした。
2つめは、ファンとの接し方。全英で2日目、3日目、4日目となるにつれ、渋野選手のギャラリーは増えていきました。ゴルフのギャラリーは比較的選手に近いところにいけます。ホール間の移動中は触れ合う機会があるのですが、ほとんどの選手はギャラリーの声援にあまり応えることもなく、次のホールへ進みます。集中力を切らさないためです。ましてや、サインやハイタッチなどすることはほとんどありません。ハイタッチしたときに、ケガをする可能性だってあります。
しかし、渋野選手はギャラリー、特に子供たちと気軽にハイタッチをしていました。なぜ?と質問した記者に、「ファンに無視されるのが辛い」と答えました。これってすごいことです!応援してくれる人の力を自分の力に変えていることが、渋野選手の強さです。
3つめは、日本を元気にしたいと言ったこと。上野選手擁する女子ソフトが金メダルを獲ったとき、日本中が湧きました。その姿を見ていた渋野選手はいつか私も日本中を元気にしたいと思っていたのでしょう。そして、昨年の西日本豪雨災害。ちょうど2回目のプロテストを受ける時でした。受験を迷っていたときに、周りの方が応援してくれたので合格できたと言っています。誰かのためにという気持ち(他喜力と言います)がすごく強いです。
このようなメンタル面が渋野選手の強さなんですね。
これからゴルフ以外でも忙しくなりそうです。心配ないとは思いますが、メンタル面と体調を整えていただいて、試合で優勝を重ねてほしいです。本当におめでとうございます。
渋野選手は、自分に起こる全てを受け入れ、それをプラスに変えています。
プラスに受け入れることができればチャレンジし、成功しても、失敗しても、成長できます。
しかし、起こったことから逃げてしまえば、チャレンジすることはありませんので、成長できません。
特に、夢や目標を実現しようと行動していくと、何事もなく夢や目標を実現できることはありません。
必ずと言っていいほど、逆境や壁にぶつかります。例えば、試験に落ちる、大きなミスをしてしまう、大事な試合に負けるなどです。
逆境や壁にぶつかると、当然ですがショックを受けます。合格すると思っていたのに落ちてしまった、勝てると思っていたのに負けてしまった。
この逆境や壁を受け入れる(受容)か、逃げる(拒絶)かが、大きなポイントになります。
これを決めているものが、自己肯定感です。
自己肯定感とは、自分の存在を自分自身で認めることができる気持ち・感情のことです。自己肯定感が高いと、「自分のことが大好きだ」、「自分は生まれてきて良かった」などと感じますが、低いと、自分自身を認めたり、信じたりすることができません。
逆境や壁にぶつかったときに、自己肯定感が高いと、「なぜ試験に落ちたのか」「なぜミスをしたのか」を分析し、自分自身を受け入れ、改善し、再びチャレンジすることができます。
しかし、自己肯定感が低いと、試験に落ちたり、ミスをしたことを受け入れられず、ひどい場合にはトラウマになってしまいます。
夢や目標を実現するためには、自己肯定感を高める必要があります。
では、どうすれば、自己肯定感を高めることができるのでしょうか?
それは、視点です。
視点とは、物事のどこを見るかです。自己肯定感を高めるためには、視点をどこに置くかがとても重要になります。
例えば、「資格試験に落ちた」という事実があったとします。
自己肯定感が低い人は、「どこにも遊びに行かず1年間、毎日1日10時間も勉強したのに・・・」、「資格取得が遅れてしまうので、起業が一年遅れてしまう」などマイナス面ばかりを見てしまいます。
しかし、物事には必ずプラス面もあります。「焦ってはいけないから、もう一度最初からじっくりできる」、「起業後すぐに活動できるように、勉強と同時進行でいろいろな準備ができる」など、プラスの側面を見ることで、自己肯定感を高めることができるのです。
「試験に落ちた」という出来事にはなんの意味も感情もありません。その出来事に意味や感情を付けているのは自分自身です。ですので、プラスの側面を見るようにすることで、脳を快にして、自己肯定感を高めていくのです。
このように、プラスの側面を見るクセを付けることで、自分に自信が持てるようになります。
ぜひ、行ってみてください!